トリイミュージック

ピアノの処分をお考えの方

 ピアノを処分したいと思った時に、まず思いつくのがピアノ買取業者ではないでしょうか。でも、少し待ってください。ピアノ買取業者は買い取ったピアノをその後どうすると思いますか?大事に使ってきたピアノ。もう使わないからといって海外に売り払われるとしたらいかがなものでしょう。そのピアノがヤマハピアノなら少し次のことを考えてみてください。

ピアノの命『響板』に最適な木材『スプルース』

 ピアノは、鍵盤を弾くとピアノ内部でハンマーがピアノ弦を打ち、その弦振動を響板が増幅し、その音が我々の耳に届くという仕組みの打弦楽器です。ピアノは総重量の約55%が木材で出来ており、その材質の良し悪しが音の良し悪しに直結します。中でも響板は文字通り『音を響かせる板材』で”ピアノの命”とも言われています。

グランドピアノの響板

グランドピアノの響板

 響板には、楽器部材の中で一番比重が小さく、音響伝播速度が速いスプルース(マツ科トウヒ属の常緑針葉樹)が使われています。比重が小さいということは音波を増幅するのにロスがなく、音響伝搬速度が速いほど、『鍵盤を弾く~音が出る』までタイムラグが少なく、演奏者が気持ちを表現しやすいピアノに仕上がります。驚くことにスプルースの伝搬速度は鉄よりも早いです。なのでピアノの響板にはスプルースが最適です。

 

希少価値が高まる一方の『スプルース』

 響板にするスプルースはなんでも良いわけではありません。丸太を半年以上天然乾燥させ、さらに人口乾燥を施し水分の含有率を7~8%まで落とし、その中から柾目だけを切り出して、更に死に節やヤニツボなど傷んだ板は排除します。残った良品だけが響板になります。良質の響板は一本の木材から約10%ほどしか作れないと言われています。

ピアノの材料となる原木(スプルース)の自然乾燥

 響板に使用する板は年輪幅が狭いほど良いと言われています。以前はヤマハでも年輪幅2㎜以上あるスプルースは使わないという基準がありました。現在では6㎜幅の木材も使わないとピアノが作れないそうです。年輪幅が1㎜の材木は樹齢が100年~200年のものがほとんどで、一本伐採すると次に育つのが100年~200年後というわけですから無理もありません。

ピアノ響板材料の年輪幅の違い

 また、スプルースはピアノだけに使用されているわけではありません。バイオリンやギターなど他にもスプルースで作る楽器は多いです。そして世界的に進む森林破壊のため良質なスプルースを手に入れることがますます困難になって来ました。

 

響板の製作には熟練した技術が必須

 良い響板を作るにはこうした希少価値の高い材料があれば事足りるわけではありません。極めて高度な加工技術も要求されます。なかでも先端的な機械によるものではなく、1本ごとに材質の異なる木材を適材適所に使い分けていく材質を見極める感覚と長年身体で培った技能を身につけるには最低10年はかかると言われています。

ピアノの命「響板」の部位を選ぶ作業

ピアノ買取業者は、90%を海外に輸出している

 ピアノはこのように希少価値のある材料を熟練した技術者が手を入れて作る貴重な楽器です。特に日本で製作されるピアノは世界的にも品質が高く人気があります。ただピアノは使わないピアノを処分するとなるとピアノ買取業者が一番に思いつくのではないでしょうか。

 実は多くの買取~転売業者は、引き取ったピアノを国内で流通させるわけではありません。国内で再販されるのは全体の10%。なんと9割の国産ピアノは中国や韓国、東南アジア諸国へ売り払われていくのです。国産ピアノは高品質だと国外でもすでに知れ渡っており、特にヤマハブランドは高値で取引されるので転売業者は広告費に2000万円かけてでも買い取ろうとしています。

 

私どもトリイは国内でピアノを繋いでまいります。

 100年~200年という長い年月をかけて育ったスプルース。最低10年はかかると言われる熟練した技術者が精魂込めて作った響板。その響板を組み込んだ国産ヤマハピアノ。この貴重な資源、希少価値のある楽器が日本の子供たち、ピアノ愛好家の手に渡らず海外で消費されていくのはとても残念なことだと思います。

ピアノの材料になる材木は樹齢100年~200年

 もし、ピアノを手放す機会がございましたらこのことをお考えいただき大切なピアノを大事に使ってもらえる方へ繋いでいただければ幸いです。もし譲り手が見つからない場合は私どもトリイにお任せください。引き取りさせて頂いた後、しっかりと調整やメンテナンスを行い、次に大切に使っていただくご家庭へと繋げるお手伝いをさせていただきます。(滋賀県のピアノ買取店トリイミュージックのホームページ|ピアノ処分の詳細はこちら)
 

グランドピアノスプリング調整