トリイミュージック

アコースティックピアノに欠かせないのが【調律】。
欠かせないと言えど、どのくらいの期間や頻度でするべきなのかは案外知られていません。
ピアノ調律チューニングハンマー
そもそも調律はなぜ必要なのか?
しないとどんな不具合が起こるのでしょうか?

 

調律をすることによってピアノの寿命がのびる

たとえばヴァイオリンの名器・ストラディバリウスのように、アコースティックな楽器は長持ちするイメージがありませんか?

ピアノも子供や孫の代まで、何十年と使えます。

しかしそれは、きちんとメンテナンスがされている楽器の場合。

調律をせず何年も放置していると、ピアノの寿命はどんどん短くなってしまいます。

 

放置していると起こりうる症状

【弦が切れる】

ピアノの弦はおよそ20トンの力がかかっています。
一般的なご家庭のピアノは442Hzで調律することがほとんど。
→Hz(ヘルツ)とは?

全ての弦を合わせると約20トンもの張力で張っているピアノ弦。
ピアノ線
「久しぶりにピアノを弾いてみたら音がでない」という場合は、弦が切れてしまっている可能性があります。

調律をしていない期間が長いと、音はどんどん狂っていき、一度の調律で442Hzに戻そうと無理に引っ張ることによって弦が切れてしまう危険性が増します。

長期間調律が空いてしまった場合、数回の調律に分けて少しずつ音を合わすことで弦が切れないように対策します。

【鍵盤が下がったまま動かない】

ピアノ鍵盤遠景

こちらもよく見られる症状です。
鍵盤が動かない要因は様々で、部品が錆びていたり折れていたり、内部で起きる故障によって引き起こされます。

【虫害・湿害】

虫やネズミといった害虫が好む木材がたくさん使われているピアノ。
久々に調律をすると、虫に喰われて中がボロボロ…といったこともめずらしくありません。
そうなると、調律とは別に部品の交換が必要になります。

また、ピアノは湿気に弱く、ロングカバーなどをずっとかけっぱなしにしていた場合、木材が湿気を吸ってしまいます。

定期調律時にピアノ専用の除湿剤や防虫剤を交換するだけで、そのほとんどが防げます。

 

上記に挙げた症状以外でも、ピアノ内部では様々な経年劣化が起こります。

定期的な調律をすることによってそのリスクを減らすことに繋がります。

 

音を合わせるだけではない【整調】という作業

ピアノはたくさんの部品で作られている楽器。
アップライトピアノの内部
アップライトピアノは、鍵盤部分でおよそ6,000もの部品が組み合わさって音が出ています。
その歯車のどれかひとつが欠けても、ピアノがもともと持つポテンシャルを100%発揮できません。

一般的に音を合わせる【調律】【調弦】とは別に、調律師によっては【整調】または【調整】と呼ばれる、弾きやすい状態をつくる作業をします。

整調は、鍵盤の動きを滑らかにしたり、鍵盤の高さを合わせたり、タッチ感を揃えたり…その作業は多岐に渡ります。

ピアノの経過年数によって整調が必要となります。

 

定期調律のめやす

定期的な調律のおすすめ期間は、一年に一回。

新品ピアノを購入された場合は、半年に一回をおすすめしています。

新品のピアノは弦が安定しておらず、最初は特に音が狂いやすい状態です。
購入からの1~2年程は、半年に一回調律をされた方が良いでしょう。

中古ピアノの場合は、ある程度年数が経過し、状態が落ち着いているものがほとんどですので、一年に一度の調律で問題ありません。

ピアノは動かすと音が狂いますので、移動をする場合は、前ではなく移動した後に調律をするようにしましょう。

 

 

いかがでしたか。

一年に一度の調律で、大切なピアノを長くお使いください。