◆ピアノの心臓ってどこでしょう?
ピアノの音が鳴る心臓部。それは木材板を数枚合わせて1枚に加工した『響板』と言われる板です。
鍵盤を弾くと、内部でハンマーが飛び上がり、弦を叩きますが、その音はとても微小。
その小さな音を増幅して私たちが知っているあのピアノの音にしてくれるのが響板。
生木で出来たスピーカーのようなものでしょうか。
響板には松の一種であるスプルースが最適だと言われます。
年輪の幅が詰まっているものが楽器には適しており、それらの多くは極寒で採取できることから、アラスカや北欧、日本では北海道が産地となります。
ピアノと言う大きな楽器用には、樹齢数百年のスプルースが必要で、森林伐採がすすんだ現代では入手が困難になってきました。
伐採までも、枝打ちなど手入れが必要ですし、伐採後も長期間にわたる自然乾燥が必要です。時間もコストもかかります。
そして、ようやく材料がそろっても、それをピアノサイズに成型する技術が必要です。
数枚の板を、形や板目を揃えて響きをよくするスキルを身につけるには10年はかかると言われています。
そして、その設備、技術をすべて兼ね備え、ヤマハピアノのすべての響板を制作しているのが、北海道の㈱北見木材です。
ピアノを選ぶ際には、響板の響きを大切に選びましょう。
雑音が混じったり、伸びが短かったりするものは響板が痛んでいたり質が悪い可能性があります。わかりにくい場合は、定員にお尋ねください。
これまで露出が極端になかった ㈱北見木材さんが、なんとYouTubeで紹介されました。
『TAKU-音 TV たくおん』ピアニスト石井琢磨さんのチャンネル
https://www.youtube.com/c/TakuonTV
貴重な機会です。是非ご覧ください。
トリイミュージック